自宅サロンの開業を成功するための6つのポイント｜メリット・デメリットも詳しく解説！

近年、開業費用を抑えられることや通勤時間が不要になるなどのメリットから人気な自宅でのサロン開業。勤務地が自宅であるため、営業時間や営業日なども自由に設定でき、店舗で開業する場合に比べて自由なサロン経営が実現します。一方で、安全性での不安や仕事とプライベートの区別がつきにくいなど、注意すべきデメリットも多いです。デメリットをできる限り解消し、ポイントを押さえた経営を意識することで、自宅サロンの開業を成功に導けます。

本記事では、自宅でサロンを開業するメリット・デメリット、成功するための6つのポイントを詳しく解説します。

＞＞自宅サロンの開業に必要な4つの準備を解説

自宅サロンを開業するメリット・デメリット

まず、自宅サロンを開業する際のメリットとデメリットを解説します。

メリット

初期費用の節約

自宅開業は、店舗での開業と比べて初期費用を大幅に抑えられます。

店舗開業の場合、入居時の保証金や敷金、手数料はもちろん、机や椅子、電話など、多くの備品を準備する必要があります。一方で、自宅で開業する際には、保証金や敷金などを支払う必要がない上に、多くの備品を自宅にあるもので代用することが可能です。サロンを自宅で開業することで、初期費用を削減し、開業時に経営者が被る負担を減らせます。

固定費の節約

自宅での開業を選択すると、初期費用だけではなく固定費用も抑えられます。

サロンを自宅開業する際は、自宅の家賃の一部を経費として計上することが可能です。固定費が少ない場合、広告費や材料費など他の項目に資金を活用できるため、より素早くサロンの経営を軌道に乗せられます。また、売上から引かれる経費が少なくなるため、経営者の収入となる利益率が高くなるのも大きなメリットです。

ワークライフバランスの推進

自宅を職場にすることで、ワークライフバランスを推進できます。通勤に掛かる時間は削減され、満員電車でストレスがたまることもありません。仕事の合間に子供の送り迎えや家事をする時間を取ることも容易になります。

デメリット

社会的信用の獲得

自宅開業は、オフィスや事務所を借りる金銭的な余裕がないのではないかという印象を、人に想起させる場合があります。そのため、社会的な信用を得られず、銀行などから融資が受けられない可能性があり、資金調達の際に苦労する可能性も少なくありません。

自宅で開業する際は、社会的な信用を得られるために、資格の取得やしっかりとした事業計画の策定などが求められます。

防犯面での不安

サロンを自宅で開業すると、店舗や事務所で開業する場合に比べてセキュリティに不安があります。特にサロンは顧客の個人情報を扱うことが多いため、情報漏洩から大きなトラブルになるリスクが高くなります。

また、個人情報が記載されている書類を金庫に保管したり、パソコンのセキュリティを向上させるといった取り組みも大切です。

店舗集客の難しさ

自宅開業で、ワークライフバランスは向上しますが、集客が難しくなるため、顧客獲得のために工夫を凝らす必要があります。

集客が難しい理由としては、住宅地にあるので目立ちにくい、飛び込みの顧客が来ないといった点が挙げられます。そのため、集客方法に関しては開業前に考えておくことが大切です。有効な集客方法を確立できない場合、サロンの経営が立ち行かなくなる可能性が高くなります。

自宅でサロンを開業して成功するための6つのポイント

①明確な事業計画の策定

明確な事業計画を策定することで、サロンの社会的信用の向上につなげられます。

事業計画書では、開業資金やランニングコスト、収益見込みやサロンの規模などをまとめます。また、物件家賃や人件費などランニングコストは、慎重に仮説検証して、正確な数値を算出することが重要です。

事業計画書は、融資先に提出する書類でもあります。事業資金の借り入れを検討している場合は、自身のサロンの魅力を担当者にしっかりとアピールできるような計画書を作成することが求められます。

②自宅サロンならではのコンセプト

自宅サロンならではのコンセプトを設定することで、顧客の獲得につながります。

自宅サロンは他社のチェーン店などと比べると立地面や設備面などで劣ってしまう傾向があるため、それら以外の要素で顧客に選ばれるサロンになる必要があります。そのため、自宅サロンでしか提供できない価値や強みをコンセプトとしてどれくらい見出せるかが、サロンの開業を成功に導くカギです。

自宅サロン独自の価値や強みを活用したコンセプトとしては、以下が考えられます。

③資格の取得

サロンの種類によっては開業する際に、特別な資格が必要でない場合があります。しかし、施術者が無資格だと、顧客が提供されるサービスの質に不信感を抱き、来店を避けることがあります。

検定や資格を取得することで、施術者の技術の保証ができるため、顧客の安心感を高められます。特に自宅開業の場合は、チェーン店などと違い技術を顧客にアピールできる要素が少ないため、資格を取得することは重要です。

④開業資金の確保

サロン開業の資金調達方法としては、主に下記の4通りが考えられます。

自己資金

まず最初にサロンの資金調達方法として考えられるのが、自己資金の獲得です。個人貯金や親族からの借入などにより、自己資金として資金を調達することで、返済のプレッシャーが軽減でき、開業時の金銭的なストレスを低下させることが可能です。

金融機関からの融資

自己資金だけでの開業が難しい場合は、金融機関からの借入れを検討するのが一般的です。信用情報や事業計画の内容に基づいて、金融機関から融資を受けることができます。融資の条件や金利、返済計画をしっかりと把握し、事業の収益性を損なわない範囲で借入れを行うことが重要です。

助成金

助成金は、地方自治体や財団法人などの団体が特定の条件を満たす事業者に対して無償で提供する経済的支援を指します。助成金は後払いで事業者に入金されることが特徴です。

助成金の審査をするうえで、計画的な資金計画が求められます。

⑤オンラインでの集客

開業後に顧客がサロンに集まる仕組みを作ること重要です。効果的な戦略を策定し適切に実行することで、多くの潜在顧客にリーチできます。特に現代のサロン経営では、オンラインでの集客活動が有効です。多角的なオンライン集客を通し、自身のサロンに適した方法を模索します。

リスティング広告　

リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに応じて表示される広告で、検索連動型広告ともよばれます。自身のサロンに関連したキーワードを設定することで、来店意欲を持つ潜在顧客にアプローチでき、効果的に新規の顧客獲得につなげられます。

オウンドメディア

自身のサロンが運営するオウンドメディアを展開し、良質なコンテンツを継続して掲載することで、検索ユーザーの流入およびユーザーのファン化を促せます。

ブログやメディアサイトにサロンの情報を載せる際は、設定したテーマ、ターゲット、カスタマージャーニーをもとにしたコンテンツの作成が重要です。コンテンツの内容によって、すぐに作成できるものもあれば、インタビューなどを行い作成に時間を要するものもあるため、開業前から準備しておくことをおすすめします。

SNS広告

FacebookやInstagram、XなどのSNSへの広告の出稿は、近年における代表的な集客方法です。ユーザーがSNSを使用する際には、地域や性別、年齢などを登録します。また趣味、関心などの情報からも識別できるため、広告出稿の際に細かく設定することで、詳細で精度の高いターゲティングが可能です。

⑥リピーターを増やす仕組み

自宅サロンの開業を準備する際に検討すべき必要がある取り組みとして、リピーターを増やす仕組みづくりが挙げられます。リピーター数の向上に向けた施策を十分に検討しない場合、一度来店した顧客が再来店せず、集客が伸び悩む可能性が高いです。

新規顧客を獲得することも大切ですが、リピーターを確保することで安定した収益基盤を築くことができます。顧客の利用率を向上させるためには、予約システムの導入が有効です。

予約の受付体制の整備

自宅サロンの受付体制の整備に効果的な施策としては、予約システムの導入が挙げられます。

サロンの予約が煩雑な場合、予約者の来店意欲を下げてしまい、顧客獲得の機会を逃す可能性があります。そのため、サロンを開業する際には、事前準備として予約体制を整備しておくことが重要です。

予約システムは、予約に関する業務を効率化するだけでなく、費用削減やマーケティングの強化など、さまざまな導入メリットが存在します。また、予約システムは多くの種類が存在するため、自身のサロンに適したシステムを搭載機能などで判別することが大切です。

自宅サロン向けの予約システムとは

自宅サロンの予約システムは、サロンの予約や顧客の管理を自動で行うシステムです。物件を契約しサロンを開業した際に導入しておくことで、サロンの運営を円滑化できます。

予約システムの導入メリット

自宅サロンに予約システムを導入するメリットは数多く存在します。以下で、特に効果的なメリットを紹介します。

自宅サロン運営に役立つ予約システムの機能

予約システムはさまざまな種類が存在しています。それぞれ特徴が異なるため、自身のサロンに適した予約管理システムを判別することが必要です。

予約リマインドメール機能

予約リマインドメール機能は、予約が完了した顧客に予約状況の再確認通知を配信する機能です。この機能により、顧客にサロンの日程を思い出させます。

Googleカレンダー連携機能

Googleカレンダー連携機能は、予約サイトで受け付けた予約をGoogleカレンダーに反映し、Googleカレンダーの予定をRESERVAの予約カレンダーに反映する機能です。顧客は手動で入力する手間を省くことができ、日程の管理が楽になります。

キャンセル待ち機能

キャンセル待ち機能は、予約が埋まっている予約枠にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者に対して通知を自動で送る機能です。忙しい日常を送っている顧客でも予約を確保しやすくなります。

予約時アンケート機能

予約時アンケート機能は、予約受付時に事前アンケートの入力を促す機能です。事前にアンケートを入力してもらうことで、顧客の要望を施術前に知ることが可能で、丁寧なサービスの提供につなげられます。

まとめ

自宅サロンを開業をする際は、ポイントを押さえて準備を万端にすることが大切です。本記事で紹介したポイントを押さえることで、サロンの開業を成功に導くことができます。特に予約システムの導入は、さまざまなメリットが存在するため、開業時に取り組むべき重要な施策です。