目元をより美しくする施術を実施する、マツエク(まつげエクステション)は、韓国のつけまつげ工場で余った人工まつげを再利用したのをきっかけとして、1980年代に誕生しました。日本では2000年前後に伝えられた後、2003年に現在の主流である毛先が細い人工毛が誕生し、単体のエクステを1本ごとに自まつ毛に装着する、まつげエクステンションが全国的に広がりました。こうした過程を経て、近年、マツエクサロンの市場規模は拡大傾向にあり、それに伴いマツエクサロンの開業を考えている人も多いです。
マツエクサロンを開業する際には注意するべきポイントが数多く存在します。本記事では、マツエクサロンの開業で注意すべきポイント5選を紹介します。
>>マツエクサロンの開業手順とは?資金調達方法、必要な資格・届出、成功のコツを詳しく解説
マツエクサロンの市場規模
株式会社リクルート・ホットペッパービューティーアカデミーの「【美容センサス 2023 年上期】≪アイ編≫」によると2019年に858億円であったアイビューティーサロン(マツエクサロン)の市場規模は、2022年には943億円まで上昇しました。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、マスクを着用する人が増加し、人々の目への美意識が向上したことが、市場拡大の要因と考えられます。現在、こうした市場拡大を背景として、マツエクサロンの開業を目指している人は多いです。
マツエクサロンの開業で注意すべきポイント5選
①資格の獲得
マツエクサロンを開業するためには、美容師免許の取得が不可欠です。経済産業省は2008年に、「まつ毛エクステンションは美容師法第二条第一項に定める美容に該当する。」と発表しました。そのため、美容師免許を取得していない人の場合、マツエクサロンを開業できない上に、アイリストやアイデザイナーとして施術を行うこともできません。また、2名以上の従業員を開業時から雇う際には、管理美容免許も取得する必要があります。
美容師免許を取得せず、無免許で施術した場合、美容師法6条により30万円以下の罰金が科せられます。さらに、健康被害が生じた場合には、業務上過失傷害罪等が適用され、高額な罰金刑が科される場合もあるため、開業前に必要な資格を取得しておくことが不可欠です。
②明確なコンセプト
コンセプトはサロンのテーマや方向性のことを指し、自身が実現したいサロンの理想像を表したものです。コンセプトをあらかじめ設定することで、店舗名や内外装、出店場所などの基本的な要素を検討する際の判断軸になり、開業準備をスムーズに進められます。マツエクサロンのコンセプトを考える手順は、具体的に以下の通りです。
- 競合サロンや美容市場の調査を行う
- ターゲット顧客を決める
- ターゲット顧客が抱える課題を明確にする
- 課題を解決する方法を検討する
- 抽象化したキーワードとして表現する
サロンのコンセプトは、開業準備の際だけでなく、開業した後のサロンの経営も大きく左右します。明確なコンセプトを設定することで、従業員との共通の目標を掲げやすくなり、サロン全体の協調性や一体感を高められます。これにより、従業員の生産性の向上につなげられます。
③開業資金の確保
サロン開業の資金調達方法としては、主に下記の4通りが考えられます。
自己資金
まず最初にサロンの資金調達方法として考えられるのが、自己資金の獲得です。個人貯金や親族からの借入などにより、自己資金として資金を調達することで、返済のプレッシャーが軽減でき、開業時の金銭的なストレスを低下させることが可能です。
金融機関からの融資
自己資金だけでの開業が難しい場合は、金融機関からの借入れを検討するのが一般的です。信用情報や事業計画の内容に基づいて、金融機関から融資を受けることができます。融資の条件や金利、返済計画をしっかりと把握し、事業の収益性を損なわない範囲で借入れを行うことが重要です。
借入先としての金融機関の例
・東北銀行 「創業支援ローン 〜起業のとびら〜」
・千葉銀行 「ちばぎん地方創生融資制度」
・福岡銀行 「創業支援」
助成金
助成金は、地方自治体や財団法人などの団体が特定の条件を満たす事業者に対して無償で提供する経済的支援を指します。助成金は後払いで事業者に入金されることが特徴です。
助成金の審査をするうえで、計画的な資金計画が求められます。
参考サイト:近畿経済産業局 「補助金採択後は、書類整理も重要です!」
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、多くの人から少額の資金を募集することで、必要な資金を第三者から調達する方法です。この手法は、プロジェクトやビジネスコンセプトに共感する人々から支援を得ることができ、資金調達と同時に、サロンの宣伝や潜在顧客との関係構築にもつなげられます。融資とは異なり審査の必要がないため、業績に関わらず資金を集められるのがクラウドファンディングの魅力です。
マツエクサロンの開業時にクラウドファンディングを活用した事例
・ヘア/マツエクサロンROA「高尾に安心して通ってもらえる『感染症対策ヘア・マツエクサロン』を作りたい!」
・AIMA/アイマ「仙台駅1分!合間時間で行けるまつ毛ネイルサロン『AIMA/アイマ』が遂にOPEN」
④自身のサロンに合った集客施策の策定
効果的な戦略を策定し適切に実行することで、開業前から多くの潜在顧客にリーチできます。特に、現代のマツエクサロン経営では、オンラインでの多角的な集客活動が有効です。
リスティング広告
リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに応じて表示される広告で、検索連動型広告ともよばれます。自身のマツエクサロンに関連したキーワードを設定することで、来店意欲を持つ潜在顧客にアプローチでき、効果的に新規の顧客獲得につなげられます。
オウンドメディア
自身のサロンが運営するオウンドメディアを展開し、良質なコンテンツを継続して掲載することで、検索ユーザーの流入およびユーザーのファン化を促せます。ブログやメディアサイトにサロンの情報を載せる際は、設定したテーマ、ターゲット、カスタマージャーニーをもとにしたコンテンツの作成が重要です。コンテンツの内容によって、すぐに作成できるものもあれば、インタビューなどを行い作成に時間を要するものもあるため、開業前から準備しておくことをおすすめします。
SNS広告
FacebookやInstagram、XなどのSNSへの広告の出稿は、近年における代表的な集客方法です。ユーザーがSNSを使用する際には、地域や性別、年齢などを登録します。また趣味、関心などの情報からも識別できるため、広告出稿の際に細かく設定することで、詳細で精度の高いターゲティングが可能です。
⑤予約の受付体制の整備
マツエクサロンの予約が煩雑な場合、予約者の来店意欲を下げてしまい、顧客獲得の機会を逃す可能性があります。そのため、マツエクサロンを開業する際には、事前準備として予約体制を整備しておくことが重要です。
マツエクサロンの受付体制の整備に効果的な施策としては、予約システムの導入が挙げられます。予約システムは、予約に関する業務を効率化するだけでなく、費用削減やマーケティングの強化など、さまざまな導入メリットが存在します。また、予約システムは多くの種類が存在するため、自身のサロンに適したシステムを搭載機能などで判別することが大切です。
マツエクサロン向けの予約システムとは
マツエクサロンの予約システムは、サロンの予約や顧客の管理を自動で行うシステムです。物件を契約しマツエクサロンを開業した際に導入しておくことで、サロンの運営を円滑化できます。
予約システムの導入メリット
マツエクサロンに予約システムを導入するメリットは数多く存在します。以下で、特に効果的なメリットを紹介します。
・業務効率化
予約システムは予約受付や顧客情報を自動で管理します。人の手により紙やExcelで管理する必要がありません。書き間違いや聞き間違いなどの人為的ミスも発生しなくなり、正確で効率的なマツエクサロンの運営が実現します。
・費用削減
予約システムの自動管理機能は、費用の削減にも効果的です。予約や顧客の情報はデータ化されるので、大量の紙やスタッフの管理に費やしていた経費は低減されます。
・マーケティングの強化
予約システムを通じて集められる顧客データを分析し、ターゲット市場の動向や顧客需要を把握することができます。このデータを基に、効果的なマーケティング戦略を立案可能です。
・顧客体験の向上
予約の確認や変更をオンラインで簡単に行えることで、顧客の利便性が向上します。また、待ち時間の短縮やスムーズな受付も実現し、顧客の満足度を高められます。
マツエクサロン運営に役立つ予約システムの機能
予約システムはさまざまな種類が存在しています。それぞれ特徴が異なるため、自身のマツエクサロンに適した予約管理システムを判別することが必要です。
予約リマインドメール機能
予約リマインドメール機能は、予約が完了した顧客に予約状況の再確認通知を配信する機能です。この機能により、顧客にマツエクサロンの日程を思い出させます。
Googleカレンダー連携機能
Googleカレンダー連携機能は、予約サイトで受け付けた予約をGoogleカレンダーに反映し、Googleカレンダーの予定をRESERVAの予約カレンダーに反映する機能です。顧客は手動で入力する手間を省くことができ、日程の管理が楽になります。
キャンセル待ち機能
キャンセル待ち機能は、予約が埋まっている予約枠にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者に対して通知を自動で送る機能です。忙しい日常を送っている顧客でも予約を確保しやすくなります。
予約時アンケート機能
予約時アンケート機能は、予約受付時に事前アンケートの入力を促す機能です。事前にアンケートを入力してもらうことで、顧客の要望を施術前に知ることが可能で、丁寧なサービスの提供につなげられます。
まとめ
マツエクサロンの開業をする際は、ポイントを押さえて準備を万端にすることが大切です。本記事で紹介したポイントを押さえることで、マツエクサロンの開業を成功に導くことができます。特に予約システムの導入は、さまざまなメリットが存在するため、開業時に取り組むべき重要な施策です。
マツエクサロンの運営には、予約システム「RESERVA」がおすすめ!
画像引用元:RESERVA公式ホームページ
マツエクサロンの運営におすすめの機能が豊富な予約システムRESERVAを紹介します。「RESERVA(レゼルバ)」は導入数26万社を超え、国内シェアトップクラスの実績を誇るクラウド型予約管理システムです。RESERVAは、業界・業種問わず350種類以上の業態で利用されています。
パソコン・スマホ・タブレットに対応しており、最短3分で予約システムを作成できます。管理画面もシンプルでわかりやすいため、初めての予約システムに最適です。予約受付・顧客管理をはじめとする多くの機能が無料から利用可能で、開業直後の忙しい時期でも使うことができます。
RESERVAに搭載された豊富な機能は、業務効率の改善や費用の削減だけでなく、マツエクサロンの集客にも大いに役立ちます。ぜひ利用を検討してみてください。