脱毛サロンの開業は、近年の美容業界で注目されるビジネスの一つです。美容や健康への意識が高まる中、脱毛サービスの需要はますます増加しています。特に、手軽に施術が受けられることや、エステティックサロンやクリニックに比べてリーズナブルな価格設定が、多くの顧客を引きつけています。
また、脱毛サロンは女性だけでなく、メンズ脱毛サロンも人気が高まっています。男性の美容意識が向上し、ひげや体毛の脱毛を求める男性が増えているためです。
しかし、脱毛サロンの開業には多くの準備と計画が必要です。市場調査や資金調達、ビジネスプランの設計や設備や物件の選定、スタッフの採用とトレーニング、効果的なマーケティング戦略の構築など、多岐にわたるタスクを効率よく進める必要があります。さらに、法的な手続きや規制の遵守も重要で、適切な許可を取得し、衛生管理や安全対策を徹底することが求められます。これらの準備を怠ると、開業後にトラブルが発生する可能性があります。
脱毛サロンを成功させるためには、こうした多くの課題をクリアしながら、顧客満足度を高めるサービスを提供することが不可欠です。本記事では、これから脱毛サロンを開業しようと考えている方に向けて、必要な資金や手続きの流れを詳しく解説します。
脱毛サロン開業に資格は必要?
資格の有無とその影響
脱毛サロンを開業する際、美容脱毛には特別な資格は必要ありません。しかし、医療脱毛を提供する場合には、医師や看護師などの国家資格が必要です。
そして、資格が不要な美容脱毛サロンにおいても以下のような民間資格を持つことは信頼性を高め、顧客からの安心感を得るために有益です。
脱毛士
日本脱毛安全普及協会(JESA)は、エステティシャンの技術向上支援の一環として、脱毛士検定を実施しています。3級から上級まであり、いちばん取得ハードルの低い3級は5回の講座を受講するのみで取得が可能です。
認定電気脱毛士(CPE)
認定電気脱毛士は、米国電気脱毛協会が推奨する資格で、世界規模での実施のため、民間資格の中でも信頼性が高い特徴があります。取得から5年間有効で、取得者がいるサロンは、看板や広告にCPEマークを掲げることができます。
認定トータルエステティックアドバイザー
認定トータルエステティックアドバイザーは日本エステティック協会が実施する、エステティックを総合的に理解し、お客様に求められる実践力と指導力を有するエステティシャンに与えられる資格です。難易度は高く、筆記試験と実技試験がありますが、合格するとプロのエステティシャンとして活躍することができます。
届け出の必要性
医療脱毛など、国家資格を持っている人が脱毛サロンを開業する場合は保健所への申請が必要ですが、一般的な美容脱毛サロンの開業には必ずしも申請の必要はありません。「開業届」はサロンの種類にかかわらず必ず提出しなければならないため、国税庁および各自治体の手続きをチェックする必要があります。
税務署への提出
個人事業主として脱毛サロンを開業する場合は、1カ月以内に所轄税務署に開業届を提出する必要があります。一方で法人設立の際は、法人設立日から2カ月以内に法人設立届出書の申請が求められます。
参考サイト:国税庁 「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」
届出の提出方法は、下記の種類に分けられます。
①窓口での提出:直接税務署の窓口に行くと、記入漏れなどの心配をせずに提出ができます。ただし、平日のみの営業です。
②郵送・投函:開業届は国税庁のホームページからダウンロードできるため、郵送や時間外収受箱への投函が可能です。
③オンライン提出:国税庁のオンラインサービスe-Taxの利用によって、自宅で開業届を提出できます。
また、国税庁の「青色申告特別控除」によると、開業届の提出後に青色申告承認申請書を税務署に提出することで、税制上の特別な控除を受けられます。青色申告は、所定の帳簿を用意し、経理の記録を行い、その記録に基づいて税申告をする制度です。
保健所への申請が必要なケース
先述の通り、一般的な美容脱毛サロンの開業には保健所の申請が必要ありません。ただし、以下の施術を行う際は申請が必要になるため注意しなければなりません。
①顔へのシェービング:顔に刃を当てる施術を行う場合は、理容師免許と保健所への申請が必要です。
②顔への施術:刃を当てなくとも、フェイシャル脱毛、フェイシャルエステなど顔に施術を行う際は保健所への申請が必要です。
③まつげエクステ:まつげエクステには保健所の申請、および美容師免許が必要です。
開業準備と資金の調達方法
開業準備
脱毛サロンの開業を進めるにあたり、資格取得の検討や開業届の提出、資金調達以外にも、以下の準備が大切です。
市場調査
開業前にどのターゲット層を狙うのか、競合の強み、弱みは何があるかを調査する必要があります。調査の結果によって出店する地域や店舗の規模感が決定します。
物件探し
脱毛サロンの物件選びで重要な要素は、人通りの多い場所に出店することです。 人通りの多い道沿いの物件や、商業施設への出店は、通行人の目に留まりやすく、新規顧客を獲得しやすくなります。
必要なスペースがどれくらいなのか検討することも必要です。器具の大きさや着替えスペース、受付やスタッフの休憩スペースの確保も考えて探すことが重要になります。
スタッフの採用
自宅で1人で開業する場合は必要ありませんが、開業後は受付や予約管理などすべてを1人で行うのは難しくなります。店舗の規模感に合わせた施術者やスタッフの採用が必要です。
必要資金の調達
脱毛サロンを開業するには、機材だけでなく物件や内装、スタッフの人件費、マーケティング費用など、さまざまな初期費用がかかります。開業資金の総額を計算して、足りない場合は助成金や借り入れの検討が必要です。ここでは一般的な資金調達方法を4つ紹介します。
自己資金
脱毛サロンの資金調達方法としてまず考えられるのは、自己資金です。個人の貯金や親族からの借入から調達することで、返済へのプレッシャーと開業後の金銭面における不安を低減させることが可能です。
金融機関からの融資
自己資金、融資、補助金などを検討し、どのように資金を調達するかを決めます。開業資金が不足している場合は、金融機関からの借り入れ検討が必要です。融資の条件や金利、返済計画をしっかりと把握し、事業の収益性を損なわない範囲で借入れを行うことが重要になります。
・日本政策金融金庫:「創業融資のご案内」
・みちのく銀行:「みちのく操業サポートローン」
・横浜銀行:「ビジネスフリーローン」
助成金
助成金とは、政府や地方自治体が特定の活動や事業を支援するために、返済不要の資金を提供する制度のことです。企業や個人が新たな事業を始める際の初期費用や設備投資、雇用促進などのために利用されます。助成金を受けるためには、申請書を提出し、条件を満たす必要があります。条件や支給額は助成金の種類によって異なるため、自身の事業形態が条件に当てはまっているか確認が必要です。
参考サイト:近畿経済産業局 「補助金採択後は、書類整理も重要です!」
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、事業を立ち上げた人に対して、インターネット上で支援者から資金を募る仕組みを指します。サービスや成果物の提供でのリターンは必要なことが多いですが、借金を背負うリスクがなく、事業に失敗しても負債が残らないことが特徴です。
一方で、世間から魅力的な企画として認知されないと、目標金額の達成が難しくなる可能性があります。
クラウドファンディングで資金調達をしたプロジェクトの例
・エステサロンQREEP「コロナに負けずに挑戦!最新機械を揃えて麻布十番にエステサロンを開業」
・BULK HOMME「世界一のメンズフェイシャルエステを造り、「日本の男はカッコいい!」未来を創る」
脱毛サロン向けの予約システムとは
脱毛サロンの予約システムは、サロンの予約や顧客の管理を自動で行うシステムです。物件を契約しサロンを開業した際に導入しておくことで、サロンの運営を円滑化できます。
予約システムの導入メリット
脱毛サロンに予約システムを導入するメリットは数多く存在します。以下に、特に大きなメリットを紹介します。
・業務効率化
予約システムは予約受付や顧客情報を自動で管理します。人の手により紙やExcelで管理する必要がありません。書き間違いや聞き間違いなどの人為的ミスも発生しなくなり、正確で効率的なサロン運営が実現します。
・費用削減
予約システムの自動管理機能は、費用の削減にも効果的です。予約や顧客の情報はデータ化されるので、大量の紙やスタッフの管理に費やしていた経費は低減されます。
・マーケティングの強化
予約システムを通じて集められる顧客データを分析し、ターゲット市場の動向や顧客需要を把握することができます。このデータをもとに、効果的なマーケティング戦略を立案可能です。
・顧客体験の向上
予約の確認や変更をオンラインで簡単に行えることで、顧客の利便性が向上します。また、待ち時間の短縮やスムーズな受付も実現し、顧客の満足度を高められます。
脱毛サロン運営に役立つ予約システムの機能
予約システムはさまざまな種類が存在しています。それぞれ特徴が異なるため、自身のサロンに適した予約管理システムを判別することが必要です。
月額プラン機能
月額プラン機能を利用することで、毎月定額で何度も利用できるサブスクメニューを作成することができます。月の予約回数を制限させることもでき、顧客の予定に合わせた定期的な施術が行えます。
オプション機能
オプション機能を利用することで、通常メニューに加えて、エステメニューやケアメニューなどを登録、受付することができます。顧客の希望に合わせて施術内容をカスタマイズできます。
カルテ機能
顧客の情報を予約管理画面で登録できるため、情報の記録やスタッフ間での共有に役立ちます。紙で管理する必要がなくなり、費用削減やセキュリティ強化にも効果を発揮します。
キャンセル待ち機能
キャンセル待ち機能は、予約が埋まっている予約枠にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者に対して通知を自動で送る機能です。管理者はキャンセルの把握、キャンセル待ちの連絡をすることなくシステムが自動対応します。
まとめ
本記事では脱毛サロンの資格の種類と資金の集め方、必要なステップについて解説しました。サロン運営において、予約システムを活用することで、効率的な店舗管理ができます。脱毛サロンの運営を効率良く利用するため必要な経営計画やスキルを多角的に学び、経営を行っていきましょう。
脱毛サロンの運営には、予約システム「RESERVA」がおすすめ!
画像引用元:RESERVA公式ホームページ
脱毛サロンの運営におすすめの、機能が豊富な予約システムRESERVAを紹介します。「RESERVA(レゼルバ)」は導入数28万社を超え、国内シェアトップクラスの実績を誇るクラウド型予約管理システムです。RESERVAは、業界・業種問わず350種類以上の業態で利用されています。
パソコン・スマホ・タブレットに対応しており、最短3分で予約システムを作成できます。管理画面もシンプルでわかりやすいため、初めての予約システムに最適です。予約受付・顧客管理をはじめとする多くの機能が無料から利用可能で、開業直後の忙しい時期でも使うことができます。
RESERVAに搭載された豊富な機能は、業務効率の改善や費用の削減だけでなく、SEO対策も行えるため集客にも大いに役立ちます。ぜひ利用を検討してみてください。