男女ともに人気なネイルサロン！今から開業したい人が知っておくべきポイント【後編】

本記事ではネイルサロンをこれから開業しようという人のために、開業前に準備しておきたいものと、経営における重要なポイントを紹介していきます。

開業前に準備しておきたいもの

開業時、ネイルサロンを維持していくためには何がどのくらい必要かを見定めることが大切です。ここではネイルサロンを開業するにあたって必要なものを5点紹介します。

ネイル設備・インテリア

ネイルテーブル、ネイルチェア、ライト、ネイルマシン、ワゴンなどの施術に使う設備に加え、レセプションデスク、キャビネット、待合席などのインテリアも開業時に必要です。

ネイルサロンは、美容室のシャンプー台、鏡や脱毛サロンの脱毛器など、それだけで開業資金の多くを占める設備を導入することは少なく、設備投資にかかる費用は他の業種に比べて低い傾向にありますが、一通り揃えるためにはある程度の費用を要します。

そのため中古の備品を購入、レンタルすることは検討する価値はあります。ビューティガレージはネイルサロンの設備を取り扱っているので、必要な品物を見つけやすいです。また、中古のインテリアを探したい場合は、オフィスバスターズ、楽市などのサイトで探すとよいでしょう。

施術で使う消耗品・商材

ジェルネイル、アクリルスカルプチュア、ネイルチップ、アート用品、除光液、消毒液、アルコールなど、施術で使う消耗品や商材については、品質管理に注意を払いましょう。安全性と効果が確認されている商品を使用し、清潔さを維持することは、顧客の満足度と信頼を確保することにつながります。

また消耗品は使い切る恐れがあるため、適切な在庫管理も必要です。必要なアイテムがなくなると、サービスの質が下がったり、予約をキャンセルする必要が出てきます。常に在庫をチェックし、必要に応じて注文することが大切です。

ホームページ

今日では、自身のビジネスを展開する際にはホームページが不可欠です。具体的な情報や成果を掲載したウェブサイトを作成することにより、お客様の関心を引き、ネイルサロンの新規顧客の獲得につなげることが可能です。現在、無料でホームページを設立できるプラットフォームや補助金制度、さらにはホームページ制作を代行するサービスもあり、資金や技術力がない方でもホームページの運用が実現できます。

WordPress（ワードプレス）は無料で多数の閲覧者を獲得できるホームページを作成できます。

メールアドレス

ネイルサロンを開業するにあたり、顧客とスムーズにやり取りを行ったり、ビジネス上の取引を進めるためには専用の電子メールアドレスが必要となります。フリーメールは利用しやすく、コスト効率も良いですが、ブランドの信頼性を向上させ、他の競合と差をつけるためには、自社のドメイン名を持つメールアドレスを設けることをお勧めします。

ソフトウェア

大量の顧客データを管理する必要がある場合や、スタッフが少ない状況で業務を円滑に行うためには、適切な業務用ソフトウェアの利用が極めて効果的です。手書きによる記録や管理は時間と労力を大幅に消費します。適切なソフトウェアを選択すれば、業務効率を著しく改善することができます。

たとえば、RESERVA（レゼルバ）は予約管理システムでありながらオンライン決済機能も提供しており、予約と同時に支払いを済ませることができます。これにより業務の手間を大きく削減できます。

また、弥生会計オンラインのような会計ソフトウェアは、青色申告のために必要な文書整理を支援します。さらに、kintone（キントーン）のようなソフトウェアを利用すれば、プロジェクトや問い合わせ報告書を一括管理できます。自社のニーズに適したソフトウェアを見つけ、それぞれの機能を比較し活用することが重要です。

おさえておきたい経営におけるコツ

コスト管理

事業運営におけるコスト管理は、ビジネスの維持に深く関わる要素です。余分な出費を省き、収益を増大させるためには、経費の節約と予算の厳密な管理が肝心です。したがって、前述した通り、施術に用いる消耗品や商材の在庫管理には注意を払うことが必要です。

その一方で、施術に使用する材料や機器の故障、何かしらの顧客とのトラブルなど、不測の事態が起こる可能性もあります。そのため、予期せぬ出費に備えるための予備費を用意しておくと安心です。

市場分析

自身が開業する地域の競合店舗はどのようなサービスを提供しているのか、またその地域の顧客は何を求めているのかを理解することは、ネイルサロンにおいて効果的な集客を上げるために重要な事項です。

駅近くのテナントで開業する場合、他のネイルサロンや美容関連のビジネスとの競争が激しい傾向にあるため、その地域の競合店舗を把握したうえで自店のサービスがどのように差別化できるかを検討する必要があります。また、地元の人々や通勤・通学者のニーズを理解し、ターゲットとする客層を定義することも重要です。

住宅街のマンションや持ち家で開業する場合、周辺住民を主なターゲットにすることが考えられます。地域内の人口動態、年齢構成、家庭のライフスタイルなどを理解したうえで、地域コミュニティや地域イベントへ積極的に参加することが望ましいです。また、口コミを通じた集客戦略も効果的なので、顧客紹介制度などを導入すると有効でしょう。

ターゲットとコンセプト

市場調査を行った上で、ターゲットとコンセプトを決めましょう。店舗のある地域のなかで自身の店舗がいかに競合と差別化できるのかを考え、明確なターゲットとオリジナリティのあるコンセプトを設定することが求められます。若い女性をターゲットにするだけではなく、異なる対象にもサロンをアピールすることが大切です。

前述したように、現在ネイルサロンは男性も利用するようになっています。そのためターゲットの一種として男性を設定し、男性向けのメニューを拡充することも検討する価値はあります。

また、若い世代以外の女性にネイルサロンを訴求するのもよいでしょう。このような層の人々に、忙しい日常から離れた場所として、自分自身へのご褒美でネイルサロンを利用してもらうことで、顧客単価の上昇を見込めます。

集客に力を入れる

ビジネスの成功には、優れたサービスを提供するだけでなく、そのサービスを広く知ってもらうことも欠かせません。ネイルサロンの集客力を強化するためには、現代社会ではSNSやホームページを適切に活用することが必要です。

ネイルサロンという女性が主な顧客となるビジネスにおいては、Instagramの運用がおすすめです。最近の総務省が行った「令和４年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」内「第5章 各種サービス（ソーシャルメディア系サービス/アプリ、ニュースサービス等）の利用率等」によると、2022年（令和4年）度のInstagram の利用率の半数以上が女性であると報告されています。この結果から、ネイルサロンの主なターゲット層とInstagramのユーザー層が一致していることが見て取れます。

また、Instagramは画像と短い動画を中心としたSNSのため、視覚的な情報を共有するのに適しています。ネイルの美しさを鮮やかに表現できるInstagramは、ネイルサロンの集客にとって理想的なツールと言えます。

Instagramで集客する際は、リール・フィード・ハッシュタグを複合的に利用し、幅広くターゲットに訴えかける投稿を目指しましょう。投稿の際は予約フォームなどを掲載することで、興味を持った人がすぐに予約でき、直接売上につなげることができます。

接客に力を入れる

ネイルサロンの経営を維持するためには、良い接客を心掛けましょう。株式会社リクルートライフスタイル（現：株式会社リクルート）が2018年に発行した「リピートが絶えないネイルサロンになるための11のヒント」において、「ネイルサロンを決める時に、条件が悪かったり不足していたらイヤなものは？」という質問に対して第1位となったのが「スタッフの接客態度が良くない」という回答でした。顧客は接客を、スタッフの施術スキルやメニューの値段以上に重視しているといえます。

プロフェッショナルで親切な接客は顧客が感じる満足度を大幅に向上させ、リピート率を上昇させます。 またブランドイメージを高め、競争力を保つことも可能になります。このように良い接客をすることは、効果的な集客を上げることにつながります。

まとめ

ネイルサロンの開業は、一見華やかな事業と思われがちですが、成功への道のりは慎重な計画と準備を必要とします。事業計画の立案、資金調達、市場分析、差別化されたターゲットやコンセプトの設定など、行うべきことが多岐にわたります。そのため、ネイルサロンの開業を考えているが、何をしたらいいか迷っている方も多いでしょう。本記事が、魅力的なサロンを開業するガイドとなれたら嬉しいです。

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